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「日々のタスク管理に追われて、本当に重要なことを見失いがち……」 「複数のツールを使い分けるのが面倒……」
そんな悩みを抱えるあなたに、ぜひ試してほしいのが多機能タスク管理アプリ「TickTick」。
TickTickは、単なるToDoリストアプリではありません。
タスク管理を中心に、カレンダー、習慣トラッカー、ポモドーロタイマーといった生産性向上に役立つ機能が一つに統合されたオールインワンのアプリなんです。
さらに、PC(Windows、Mac)やスマートフォン(iOS、Android)、Web版、さらにはApple Watchといったマルチデバイスに対応しており、幅広いユーザーがいつでもどこでもタスクを確認・管理できるのが大きな魅力ですね。
しかし、あまりにも多機能すぎて、直感的に操作しにくいといったデメリットがあるのも事実。
そこで今回は、TickTickの基本的な使い方から、他のユーザーと差がつく応用テクニック、気になる料金プランや安全性まで、網羅的に解説します。
基本的な機能を16個、応用編として7つ、さらに連携可能なツールとして7つの合計30個の使い方を徹底的にご紹介しますので、ぜひ参考にしてください!
TickTickの基本的な16個の使い方
ここからは、TickTickを使いこなすための核心となる機能をご紹介します。
一つひとつの使い方をマスターすれば、あなたのタスクが整理され、目標達成がぐっと近づくはずです。
1. アカウント作成
まずはTickTickの第一歩、アカウント作成から始めましょう。
操作はとても簡単です。
お使いのスマートフォンのアプリストアや、PCから公式サイトにアクセスしてアプリをダウンロードします。
起動するとサインアップ画面が表示されるので、メールアドレスで登録するほか、普段お使いのGoogle、Apple、Facebookなどのアカウントと連携して作成することも可能です。
外部アカウントと連携すれば、パスワードを新しく覚える手間も省け、スムーズにログインできるのでおすすめですよ。
登録が完了すると、言語やタイムゾーンといった簡単な初期設定を経て、すぐに利用を開始できます。
この手軽さが、多くのユーザーに選ばれている理由の一つと言えますね。
【具体的な使い方ポイント】
- 普段からよく使うGoogleアカウントやApple IDで登録すると、ログインが簡単になりおすすめです
- PCとスマートフォンの両方にアプリを入れ、同じアカウントでログインすると、データが自動で同期されて便利ですよ
2. タスクの追加
タスク管理の基本は、やるべきことを漏らさずアプリに入れること。
TickTickなら、その入力が驚くほど簡単です。
最も基本的な方法は、画面下部にある「+」ボタンをタップ(クリック)してタスク名を入力すること。
タスクのタイトル、説明文を入力したら、期限や優先度、タグやリストを設定しましょう。(期限や優先度、タグやリストは後ほど詳しく説明します)
しかし、TickTickの真骨頂は「スマート日付解析」にあります。
例えば、タスクの入力欄に**「来週水曜15時 A社と打ち合わせ ^仕事 #重要 !高」**と一行で入力したとします。するとTickTickは、
- 「来週水曜15時」を解析して、来週水曜日の15:00を期限として設定
- 「^仕事」を解析して、「仕事」という名前のリストにタスクを分類
- 「#重要」を解析して、「重要」というタグをタスクに付与
- 「!高」を解析して、優先度を「高」に設定
このように、日付、時間、リスト、タグ、優先度といった複数の情報を一度の入力で瞬時に設定してくれます。
手が離せない移動中などには、SiriやGoogleアシスタントに話しかけて音声でタスクを追加することも可能。
思いついた瞬間に、ストレスなくタスクを登録できるこの快適さを、ぜひ体験してみてください。
【具体的な使い方ポイント】
- 「明日20時 ジムに行く ^プライベート #健康 !中」のように、「日付・時間・タスク名・リスト・タグ・優先度」を一度に入力してみましょう
- リストを指定する記号は
^
(ハット)、タグを指定する記号は#
(シャープ)です。この2つを使い分けるのがポイントです - 手が離せない時は「Hey Siri, TickTickで『牛乳を買う』をタスクに追加して」と話しかけてみましょう
- 対応すべきメールが来たら、TickTickのタスク化用アドレスに転送してタスクにする癖をつけると便利です(プレミアム機能)
3. 受信箱
「これはどのリストに入れるべきだろう?」と考えて後回しにしているうちに、せっかく思いついたタスクを忘れてしまった…なんて経験はありませんか?
そんな時に大活躍するのが「受信箱」です。
受信箱は、分類を気にせず、とりあえずタスクを放り込んでおくための一時保管場所。
会議中にひらめいたアイデア、友人から頼まれた買い物、後で調べたいWebサイトのURLなど、公私を問わず、頭に浮かんだあらゆる「気になること」をキャッチするネットだと考えてください。
まずはすべてを受信箱に入れる習慣をつけることで、頭の中は常にスッキリ。
そして、一日の終わりや週の初めなど、決まった時間に受信箱を見返し、それぞれのタスクに期限を設定したり、適切なリストへ振り分けたりする「整理の時間」を設けるのが、上級者の使い方です。
【具体的な使い方ポイント】
- 頭に浮かんだことは、どんな些細なことでも分類を考えずに「受信箱」へ入れる、というルールを自分に課してみましょう。
- 一日の終わりや週の初めに「受信箱レビュー」の時間を設け、溜まったタスクを適切なリストに振り分け、不要なものは削除する習慣をつけましょう。
4. 期限設定
タスクに命を吹き込むのが、この「期限設定」です。
期限がなければ、タスクは「いつかやること」のまま、なかなか実行に移されません。
TickTickでは、タスク追加時に日付や時間を簡単につけられます。
それだけでなく便利なショートカットも用意されていますよ。
TickTickでタスクの期限を設定しようとカレンダーを開くと、日付が表示されますが、ぜひカレンダーの下(または横)の部分に注目してみてください。
そこには「今日」「明日」「次の月曜日」「明日朝」といった、よく使う日付がボタンとして予め用意されています。
例えば「来週の定例会議」であれば「次の月曜日」をワンタップするだけです。
このショートカット機能があるおかげで、煩わしい日付選択の手間が省け、思考を止めずにスピーディに期限を設定できるのです。
もちろん、これらのショートカットに加えて、カレンダーから特定の日付を直接選んだり、「今日の18時までに」と具体的な時間まで入れたりすることも可能。
プレミアムプランでは、開始日時と終了日時を設定する「範囲時間」も利用でき、「14時から16時の間は資料作成に集中する」といった、より柔軟なスケジュール管理が実現します。
【具体的な使い方ポイント】
- タスクには必ず「日付」だけでなく「時間」まで入れると、行動の解像度が上がり、実行しやすくなります。
- 期限設定のカレンダーを開いたら、まずは下のショートカットボタンを使えないか確認する癖をつけると、タスク登録のスピードが格段に上がります。
5. リマインダー
せっかくタスクと期限を設定しても、うっかり忘れてしまっては意味がありません。
そこで重要な役割を果たすのがリマインダー機能です。
TickTickでは、設定した期限の「5分前」「1時間前」「1日前」など、好きなタイミングで通知を受け取ることができます。
これにより、「あ、そういえば今日が提出日だった!」といった事態を防ぎ、余裕をもった行動をサポートしてくれます。
さらに、プレミアムプランにアップグレードすると、その機能はさらに強力に。
例えば、1つのタスクに最大5つまでリマインダーを設定できるので、「1日前に準備を促し、1時間前に最終確認の通知を受け取る」といった二重、三重の備えが可能です。
また、「場所リマインダー」機能を使えば、「スーパーに到着したら」や「会社を出たら」といった特定の場所をトリガーに通知を飛ばせるため、日々の細かな用事も確実にこなせるようになります。
【具体的な使い方ポイント】
- 重要な会議や提出物には、「1日前」と「1時間前」のように複数のリマインダーを設定して、忘れようがない状況を作り出しましょう(プレミアム機能)。
- 「会社を出たら、クリーニングを取りに行く」のように、場所をトリガーにしたリマインダーを設定して、移動中の用事を確実にこなしましょう(プレミアム機能)。
6. リピート設定
私たちの毎日には、「毎週月曜日の定例会議」や「毎月25日の支払い」、「毎年の記念日」といった、定期的に発生するタスクが数多く存在します。
これらを毎回手で入力するのは、正直なところ少し面倒ですよね。
そこで、「リピート設定」を使えば、その手間を完全に解消できます。
タスクの期限設定画面から「リピート」を選び、「毎日」「毎週」「毎月」「毎年」といった基本的な周期はもちろん、「2週間ごと」や「毎月第3金曜日」といった、かなり複雑なカスタムルールも設定可能です。
一度設定してしまえば、タスクを完了するたびに、次の予定が自動でリストに作成されます。
この機能を活用して日々のルーティンを自動化すれば、タスク管理の手間が大幅に削減され、より重要な創造的な仕事に集中できるようになるでしょう。
【具体的な使い方ポイント】
- 「毎週日曜の夜に、次の1週間の計画を立てる」というタスクを繰り返し設定し、週次レビューを習慣化しましょう。
- 「3ヶ月に一度のフィルター掃除」や「半年に一度の歯科検診」など、忘れがちなメンテナンス作業を登録しておきましょう。
7. リスト
タスクがどんどん増えてくると、すべてが一覧になっているだけでは、かえって混乱してしまいます。
そこで重要になるのが「リスト」を使った分類です。
リストは、タスクを整理するための「引き出し」や「フォルダ」のようなもの。
例えば、「仕事」「プライベート」「学習」「買い物」といった大きなカテゴリでリストを作成すれば、頭の中がすっきりと整理されます。
さらに、仕事の中でも「Aプロジェクト」「Bクライアント」のように細分化したり、プライベートで「読みたい本」「見たい映画」といったリストを作ったりするのも良いでしょう。
各リストには、それぞれ異なる色やアイコンを設定できるため、視覚的にも判別しやすくなります。
まずは自分に必要なリストは何かを考え、タスクの「住所」をしっかり決めてあげることから始めてみましょう。
【具体的な使い方ポイント】
- まずは「仕事」「プライベート」の2大リストから始めてみましょう。
- 慣れてきたら、仕事リストの中に「Aプロジェクト」「定型業務」といったフォルダを作って階層化してみましょう(プレミアム機能)。
- 「いつか読みたい本」「見てみたい映画」といったリストを作成し、ブックマーク代わりに活用しましょう。
8. タグ
「リスト」がタスクの所属場所(縦の分類)だとしたら、「タグ」はタスクの性質や状況を示す付箋(横の分類)のような機能です。
リストをまたいで、タスクを柔軟にグルーピングしたい時に絶大な効果を発揮します。
例えば、様々なリストに散らばっているタスクに「#急ぎ」というタグを付けておけば、ワンクリックで緊急性の高いタスクだけを一覧表示できます。
他にも、「#連絡待ち」「#PC作業」「#移動中」「#15分」といったタグの活用は非常におすすめです。
「移動中の電車内でできる15分程度のタスクはどれだろう?」と思った時に、「#移動中」と「#15分」のタグで絞り込めば、隙間時間を最大限に有効活用できます。
このようにタグを使いこなすことで、状況に応じた最適なタスクを瞬時に見つけ出すことが可能になるのです。
【具体的な使い方ポイント】
- 「#PC作業」「#スマホでOK」「#外出先」など、タスクを実行する場所や状況でタグ付けしてみましょう。
- 「#15分」「#30分」「#60分」など、想定される所要時間でタグ付けし、隙間時間の活用に役立てましょう。
- 「#山田さん」「#鈴木さん」のように、タスクに関係する人物名でタグ付けすると、誰に何を確認すべきかが明確になります。
9. 優先度
すべてのタスクが同じ重要度ではありません。
やるべきことがたくさんある時こそ、「何から手をつけるべきか」を明確にする「優先度」設定が活きてきます。
TickTickでは、各タスクに「高・中・低・なし」の4段階で優先順位の設定が可能。
優先度を設定すると、タスク名の前にそれぞれ赤(高)、青(中)、グレー(低)のフラグが表示され、一目でそのタスクの重要度が判断できるようになります。
リストの表示順を「優先度順」に並べ替えれば、自動的に最優先タスクが一番上に表示されるため、「今日やるべきこと」リストの中から、さらに「今、真っ先にやるべきこと」が明確になります。
後述する「時間管理のマトリクス」と組み合わせて、「重要かつ緊急」なタスクに「高」優先度を付けるなど、自分なりのルールを決めて運用することで、常に最も価値のある仕事から取り組めるようになります。
【具体的な使い方ポイント】
- 一日の始まりに「今日のタスク」リストを開き、優先度順に並べ替え、赤色の「高」優先度のタスクから手をつけることを習慣にしましょう。
- 「できれば今日やりたいが、明日でも問題ない」タスクには「中」や「低」の優先度を設定し、精神的な負荷を調整しましょう。
10. サブタスク(チェックリスト)
「プレゼン資料を作成する」といった大きなタスクを前にして、どこから手をつけていいか分からず、つい後回しにしてしまうことはありませんか?そんな時に役立つのがサブタスク(チェックリスト)機能です。
この機能を使えば、一つの大きなタスクを、具体的で実行可能な小さなステップに分解できます。
例えば、「プレゼン資料を作成する」なら、「①テーマについてリサーチする」「②構成案を作成する」「③各スライドのドラフトを作成する」「④デザインを整える」「⑤上司にレビューを依頼する」といった具合です。
タスクを選択して、右上の三点リーダーをタップするとタスクの設定画面が表示されます。
その中にある「サブタスクを追加」を選択すれば設定可能。
タスクを細分化することで、一つひとつの作業への心理的なハードルがぐっと下がり、着手しやすくなります。
さらに、完了したサブタスクにチェックを入れていくことで、進捗が目に見えて分かり、達成感を得ながら着実にタスク全体を進められるのです。
【具体的な使い方ポイント】
- 「旅行の準備」という親タスクに、「航空券の予約」「ホテルの予約」「持ち物リストの作成」「パッキング」といったサブタスクを作成してみましょう。
- 手順が決まっている定型業務は、テンプレート機能(プレミアム)でサブタスクごと保存しておくと、次回から一瞬でタスクを生成できます。
11. 詳細(説明)
タスク名だけでは伝えきれない情報や、後から見返したいメモがある場合に重宝するのが「詳細(説明)」欄です。
タスクカードを開くと表示されるスペースには、テキストで自由に情報を書き込めます。
例えば、会議のタスクであれば、その日のアジェンダや参加者、Web会議のURLを記載しておけば、直前に慌てて情報を探す必要がありません。
調査系のタスクであれば、参考になったWebサイトのリンクや、重要だと思ったポイントをメモしておくと良いでしょう。
この詳細欄は、見出しや太字、箇条書きが使えるMarkdown記法にも対応しているため、情報を構造化して分かりやすく整理することも可能です。
タスクに関するすべての情報を一元管理する場所として、積極的に活用しましょう。
【具体的な使い方ポイント】
- 会議タスクの詳細欄に、アジェンダやWeb会議のURLを貼り付けて「会議の情報集約場所」として使いましょう。
- 誰かへの依頼タスクの詳細欄に、「依頼したい背景」「具体的な依頼内容」「期待するアウトプット」を箇条書きでメモしておき、伝え漏れを防ぎましょう。
12. 添付ファイル
タスクに関連するファイルを、あちこちのフォルダから探し出すのは手間がかかりますよね。
TickTickでは、タスクに直接ファイルを添付できるため、そうした非効率を解消できます。
「〇〇社への提案書(修正版)作成」というタスクには、修正指示が書かれたPDFや参考資料を。
「経費精算」タスクには、レシートや領収書の写真を添付しておく、といった使い方が考えられます。
こうすることで、タスクを実行する際に必要なものがすべて一か所にまとまり、すぐに作業に取り掛かれます。
無料版でも利用できますが、1日に添付できるファイル数や容量に制限があります。
デザインの確認や資料のやり取りなどで頻繁にファイルを扱う方は、容量の大きいプレミアムプランへのアップグレードを検討する価値があるでしょう。
【具体的な使い方ポイント】
- 「経費精算」タスクを作成し、レシートをもらうたびにスマートフォンのカメラで撮影して添付していきましょう。月末の処理が格段に楽になります。
- Webサイトのデザイン修正タスクに、修正箇所を丸で囲んだスクリーンショットを添付して、指示を明確にしましょう。
13. カレンダー表示
ToDoリスト形式の表示はタスクをこなす上では便利ですが、「今週はどれくらい忙しいだろう?」「このタスクはいつやるのが最適か?」といった全体像を把握するには、カレンダー表示が最適です。
TickTickでは、登録したタスクを月・週・日単位のカレンダー形式で表示・確認できます。
期限が設定されたタスクが、カレンダー上の該当日付に自動でマッピングされるため、自分のスケジュールやタスクの詰まり具合が一目瞭然。
特に週表示は、その週の負荷を視覚的に把握し、タスクの計画を立て直すのに非常に役立ちます。
このカレンダー上で、まだ日付が決まっていないタスクをドラッグ&ドロップして割り振ることも可能。
あなたのタスクリストを、実行可能なスケジュールへと昇華させる強力な機能です。
【具体的な使い方ポイント】
- 毎週月曜の朝に「週表示」を確認し、今週のタスクの負荷を把握しましょう。無理がありそうなら、いくつかのタスクを翌週に移動させて計画を調整します。
- 日付未定のタスクを、カレンダーの空いている時間帯にドラッグ&ドロップで割り振り、実行計画を立てましょう。
14. ドラッグ&ドロップ
TickTickが多くのユーザーから「直感的で使いやすい」と評価される理由の一つが、この「ドラッグ&ドロップ」操作の快適さです。
まるで手帳の付箋を貼り替えるかのように、PCのマウスやスマートフォンの指先で、タスクを自由自在に動かせます。
例えば、リスト内でタスクの順番を入れ替えたい時。ドラッグして好きな位置に持っていくだけで、簡単に行えます。
受信箱に入れたタスクを、整理して「仕事」リストに移動させたい時も同様です。
そして、最もこの機能が輝くのがカレンダー表示です。急な予定変更でタスクの締め切りが変わった際も、カレンダー上でタスクをつまんで、別の日にぽいっと移動させるだけで期限の変更が完了します。
このスムーズな操作感が、日々のタスク調整のストレスを大きく軽減してくれます。
【具体的な使い方ポイント】
- 「今日のタスク」リスト内で、その日の気分やエネルギーレベルに合わせて、取り組むタスクの順番をドラッグ&ドロップで気軽に入れ替えてみましょう。
- カレンダー表示で、雨予報の日の「ランニング」タスクを、晴れ予報の日にドラッグ&ドロップで移動させましょう。
15. 期間の設定
「タイムブロッキング」や「タイムボクシング」と呼ばれる、多くの成功者が実践する時間管理術を、TickTickでは簡単に実行できます。
これが「期間の設定」機能です。
タスクに期限だけでなく、「所要時間」を設定すると、カレンダービュー上でその時間帯がブロックとして表示されます。
例えば、「14:00から2時間、企画書作成」と設定すれば、カレンダーの14時から16時までが「企画書作成」の時間として予約されるのです。
これにより、「この時間は他のことはせず、このタスクに集中する」という自分自身との強力な約束が生まれます。
また、Googleカレンダーなどと連携している場合、このブロックが外部カレンダーにも反映されるため、他の人から会議の招待を入れられるのを防ぐ効果も期待できます。
受け身のスケジュールではなく、主体的に自分の時間をデザインするための第一歩となる機能です。
ただし、無料版では利用できないため、期間を設定してタスク管理の質を高めたいならプレミアムプランに登録するしかありません。
【具体的な使い方ポイント】
- 午前中の最も集中できる90分間を「最重要タスクに取り組む時間」としてカレンダー上でブロックしてみましょう。
- Googleカレンダーと同期設定をし、時間ブロックした内容を他の人にも見えるようにして、集中時間を確保しましょう。
16. 外部カレンダー連携
多くのビジネスパーソンがスケジュール管理の主軸として利用しているGoogleカレンダーやOutlookカレンダー。
TickTickはこれらの外部カレンダーとシームレスに連携できるため、予定とタスクの管理を完璧に一元化できます。
設定画面からお使いのカレンダーアカウントを連携させるだけで、カレンダー上の予定をTickTick内に表示させたり、逆にTickTickのタスクをカレンダーに表示させたりすることが可能。
特に便利なのが、プレミアム版で利用できる「相互同期」。
例えば、Googleカレンダーに「15:00 A社訪問」と予定を入れると、自動でTickTickにもタスクとして表示されます。
逆にTickTickでタスクを完了すると、Googleカレンダー上の予定にチェックマークが付く(設定による)など、二度手間を徹底的に排除できます。
これにより、スケジュールとToDoが分断されることなく、一貫性のある計画を立てられるようになります。
【具体的な使い方ポイント】
- プライベートで使っているGoogleカレンダーと、仕事用のTickTickを連携させ、公私の予定を一つの画面で把握できるようにしましょう。
- プレミアム版の「相互同期」を設定し、Googleカレンダーで入れた予定もTickTickのタスクとして管理し、管理ツールを一つに絞りましょう。
応用編:生産性を高める7つの使い方
基本機能をマスターしたら、次はTickTickならではの応用機能で、さらに生産性を高めていきましょう。
1. ポモドーロ
「いざ作業を始めても、ついSNSを見たりして集中力が続かない…」そんな悩みを解決するのが、アプリに内蔵された「ポモドーロタイマー」です。
これは、「25分間の集中作業+5分間の短い休憩」を1セットとして繰り返すことで、人間の集中力を最大限に引き出す科学的な時間管理術。
TickTickでは、リスト上のタスクの横にある再生ボタンを押すだけで、すぐにポモドーロタイマーがスタートします。
タイマーが作動している間は、目の前のタスクだけに没頭。時間が来ればアラームが知らせてくれ、休憩に入ります。
どのタスクにどれだけの時間(何ポモドーロ)を費やしたかが自動で記録されるため、後から自分の作業時間を見返して、生産性の分析や見積もり精度の向上に役立てることも可能です。
【具体的な使い方ポイント】
- 集中して取り組みたいタスク(例:「資料作成」)の横にある再生ボタンを押し、まずは1ポモドーロ(25分)だけ集中してみましょう。
- ポモドーロタイマー実行中は、スマートフォンを伏せ、通知をオフにするなど、集中できる環境を物理的に作りましょう。
2. 習慣
新しい良い習慣を身につけ、悪い習慣をやめたい時、TickTickの「習慣」トラッカーが強力なパートナーになります。
「毎朝のジョギング」「1日15分の読書」「寝る前のストレッチ」など、あなたの目標を登録してみましょう。
あとは、その習慣を実行できたら、カレンダー上のアイコンをタップしてチェックを入れるだけ。
このシンプルな操作の繰り返しが、着実な習慣化へと繋がります。
アプリの画面では、連続達成日数(ストリーク)や月ごとの達成率がグラフで表示されるため、自分の頑張りが目に見えて分かります。
「ストリークを途切れさせたくない!」という気持ちが、サボりたくなった時の良い動機付けになるでしょう。
ゲーム感覚で楽しみながら、理想の自分へと近づいていける機能です。
【具体的な使い方ポイント】
- まずは「毎朝水を一杯飲む」といった、ごく簡単な習慣から登録して、「チェックを入れる」という行動自体に慣れてみましょう。
- カレンダーやグラフを定期的に眺めて、自分の頑張りを可視化し、モチベーションを維持しましょう。
3. 時間管理のマトリクス
タスクの優先順位付けに迷ったら、「時間管理のマトリクス」機能を試してみてください。
これは、経営コンサルタントのスティーブン・コヴィー博士が提唱したもので、タスクを「緊急度」と「重要度」の2つの軸で4つの領域に分類するフレームワークです。
TickTickでは、ビューの切り替えでこのマトリクスを表示し、タスクをドラッグ&ドロップで直感的に分類できます。
- 「重要かつ緊急」(例:クレーム対応)
- 「重要だが緊急ではない」(例:自己投資、長期計画)
- 「緊急だが重要ではない」(例:多くの電話)
- 「重要でも緊急でもない」(例:暇つぶし)
この分類を行うことで、私たちはつい①や③のタスクに追われがちですが、本当に人生を豊かにするのは②の領域への投資であることに気づくはず。
自分のタスク配分を見直し、より本質的な活動に時間を使うための羅針盤となるでしょう。
【具体的な使い方ポイント】
- 週に一度、このマトリクスビューを開き、自分のタスクを4つの象限に分類してみましょう。
- 「重要だが緊急ではない」第二領域に分類されたタスク(例:「学習」「運動」)を、来週のカレンダーに意識的にスケジュールしてみましょう。
4. 連続達成日数(ストリーク)や月ごとの達成率のグラフ確認
日々の頑張りを可視化し、モチベーションを維持するための機能が充実しているのもTickTickの魅力です。
習慣やポモドーロで、画面左上の「時計マーク」タブをタップすると、あなたのアクティビティに関する詳細なデータを確認できます。
これまで完了したタスクの総数や、ポモドーロ機能で集中した合計時間などが一目瞭然。
特に、タスクの完了状況や習慣の達成率が、美しいグラフやカレンダーで表示されるため、自分の成長を客観的に振り返ることができます。
連続達成日数を示す「ストリーク」は、まるでゲームのスコアのように、あなたの継続力を称えてくれます。
今日はあまりタスクが進まなかったと感じる日でも、グラフを見れば「今月はこれだけ頑張れているんだ」と自信を取り戻せるはず。
数字とグラフで自分の努力を実感することが、明日への活力に繋がります。
【具体的な使い方ポイント】
- 週の終わりに「統計」タブを覗いて、今週の完了タスク数や集中時間を確認し、自分を褒める時間を作りましょう。
- 生産性が高かった日と低かった日を比較し、その原因(会議が多かった、体調が良かったなど)を分析して、次の週の計画に活かしましょう。
5. リストの共有
TickTickは個人のタスク管理だけでなく、チームや家族との共同作業にも非常に優れています。
その要となるのが「リストの共有」機能です。
例えば、あなたが作成した「〇〇プロジェクト」のタスクリストを、メールや共有リンクで同僚を招待するだけで、瞬時に共同のワークスペースが完成します。
共有されたリスト内では、誰がどのタスクを担当するのかを割り当てたり、各タスクにコメントを付けて進捗を報告し合ったりすることが可能です。
家族で「買い物リスト」を共有すれば、誰かが商品を追加したり、購入済みのものにチェックを入れたりした内容がリアルタイムで全員に同期されます。
これにより、「牛乳買い忘れた!」や「同じものを買ってしまった」といったすれ違いを防げます。
コミュニケーションコストを下げ、円滑な共同作業を実現する機能です。
【具体的な使い方ポイント】
- 家族と「買い物リスト」や「週末やることリスト」を共有してみましょう。リアルタイムで同期される便利さを体験できます。
- 仕事のチームでプロジェクトリストを共有し、各タスクに担当者を割り当てて、進捗管理を効率化しましょう。
6.フィルターによるスマートリストの作成
「今日が締め切りで、かつ優先度が高いタスクは?」 「Aプロジェクトに関連するタスクのうち、まだ誰にも割り当てられていないものは?」 こうした複雑な条件に合致するタスクを、瞬時に探し出したいと思ったことはありませんか?
それを実現するのが「スマートリスト」です。
これは、あなたが設定したフィルター条件に基づいて、関連するタスクを自動的に集めて表示してくれる、まさに「賢い」リスト。例えば、「期限が今日」という条件でスマートリストを作れば、「今日のタスク」リストが完成します。
さらに、「タグに #連絡待ち を含む」「リストが “仕事”」といった条件を組み合わせることで、あなただけのカスタムビューを作成できるんです。
常にチェックすべき特定のタスク群をスマートリスト化しておけば、毎回検索や絞り込みを行う手間が省け、タスクの見落としを劇的に減らすことが可能ですね。
しかし、フィルター機能は有料版でしか使えません。
【具体的な使い方ポイント】
- 「期限:次の7日間」かつ「リスト:仕事」という条件でスマートリストを作成し、「今週の仕事フォーカスリスト」として活用しましょう。
- 「タグ:#連絡待ち」というスマートリストを作成し、フォローアップが必要なタスクを定期的に確認する習慣をつけましょう。
7. 探す(検索機能)
タスクを記録し続けていると、過去の情報が必要になる場面が必ず出てきます。
「確か、去年の今頃に似たような案件があったはず…」「あの会議で決まったURLはどこにメモしたっけ?」そんな時、TickTickの強力な「探す(検索機能)」が役立ちます。
キーワードで検索できるのはもちろんですが、それだけではありません。
日付の範囲、所属リスト、タグ、優先度、担当者など、非常に多彩なフィルターを組み合わせて、目的のタスクをピンポイントで探し出すことが可能です。
完了済みのタスクも含めて検索対象にできるため、過去のナレッジベースとしても活用できます。
情報を一元化し、必要な時にいつでも取り出せる安心感。
この堅牢な検索機能があるからこそ、私たちは気兼ねなくあらゆる情報をTickTickに預けることができるのです。
【具体的な使い方ポイント】
- 「去年の今頃、〇〇社関連でどんなタスクをやっただろう?」という時に、「期間」と「キーワード」で過去のタスクを検索してみましょう。
- 完了済みのタスクも含めて検索し、過去の自分の仕事の進め方やメモを「ナレッジベース」として活用しましょう。
TickTickはどこまで無料で使える?プランを解説
TickTickを使い始めるにあたって、多くの方が気になるのが料金プランではないでしょうか。
ここまでの説明でなんとなく把握できているかと思いますが、改めて「無料版でどこまでできるの?」「有料版にしないと不便?」そんな疑問に詳しくお答えします。
結論から言うと、TickTickは無料版でも、個人のタスク管理ツールとして非常に優秀です。
タスクの追加、期限設定、サブタスク、カレンダーの月表示など、本記事の前半でご紹介した基本的な機能のほとんどを、無料で利用できます。
「まずは日々のToDoを整理したい」「個人的なプロジェクトを管理したい」という方であれば、無料版で十分満足できる可能性が高いでしょう。
一方で、よりパワフルにTickTickを使いこなし、生産性をもう一段階引き上げたい方には、有料のプレミアムプランがおすすめです。
では、どんな方がプレミアムプランを検討すべきでしょうか?
例えば、「仕事で複数のプロジェクトを同時に管理していて、リスト数が9個では足りない」「チームでタスクを共有し、進捗を管理したい」「カレンダーの週表示やガントチャートを使って、より詳細なスケジュール計画を立てたい」「添付ファイルを多用する」といったニーズがある方です。
料金は月払いと年払いがあり、年払いにすると割引が適用されてお得になります。
支払い方法はクレジットカードやPayPalに対応しています。残念ながら買い切りプランは提供されておらず、サブスクリプション形式での利用となりますが、これは常に最新の機能やセキュリティアップデートを受けられるというメリットでもあります。
TickTickの基本料金は米ドルで設定されています。
そのため、お支払いのタイミングでの為替レートによって、実際の日本円での請求額は若干変動する可能性があることをご了承ください。
その上で、2025年6月現在の公式サイトやアプリ内で表示されているおおよその料金は以下の通りです。
年額プランが断然お得です
ご覧の通り、月額プランと年額プランでは大きな価格差があります。
- 月額プランを12ヶ月利用した場合: 600円 × 12ヶ月 = 7,200円
- 年額プランとの差額: 7,200円 – 5,000円 = 2,200円
年額プランを選択するだけで、年間で2,200円もお得。これは、月額プラン約3.6ヶ月分に相当します。
まずは無料版でその使い心地をじっくりと試し、「もっとこうだったら良いのに」という点が出てきたら、プレミアムプランへのアップグレードを検討するのが賢い選択と言えるでしょう。
TickTickと連携が可能なアプリやツール7選
TickTickは単体でも非常にパワフルなツールですが、その真価は他のアプリやサービスと連携させることで、さらに大きく花開きます。
日頃お使いの様々なツールとTickTickを繋ぐことで、情報の流れがスムーズになり、あなたのデジタル環境はより快適で生産的なものへと進化するでしょう。
ここでは、特におすすめの連携可能なアプリをご紹介します。
1.Googleカレンダー
Googleカレンダーは、Googleが提供する世界で最も広く利用されている無料のスケジュール管理ツール。
PCやスマートフォン、タブレットなど、あらゆるデバイスからアクセスでき、個人の予定管理からチームでのスケジュール共有まで、幅広いシーンで活躍しています。
多くの人にとって、日々のスケジュール管理の中心となっているサービスと言えるでしょう。
連携させることで、Googleカレンダーの「予定」とTickTickの「タスク」を一元的に把握できるようになり、スケジュール管理の精度が飛躍的に向上します。
【連携手順】
- STEP1: PCのブラウザからTickTickにログインし、左上のアバターアイコンをクリックして「設定」を開きます。
- STEP2: 左側のメニューから「連携」>「カレンダーとメール」を選択します。
- STEP3: 「Googleカレンダー」の項目にある「接続」ボタンをクリックし、連携したいGoogleアカウントでログインします。TickTickへのアクセス許可を求められたら、内容を確認して「許可」してください。
- STEP4(購読): 連携が完了すると、あなたのGoogleカレンダーの一覧が表示されます。「購読」したいカレンダーのチェックボックスをオンにすると、そのカレンダーの予定がTickTickのカレンダービューに表示されるようになります。(一方通行の連携)
- STEP5(同期・プレミアム機能): TickTickで作成したタスクをGoogleカレンダー側にも表示させたい場合は、「タスクをGoogleカレンダーと同期する」セクションで、同期したいリストを選択します。これにより、タスクの追加や変更が相互に反映されるようになります。(双方向の連携)
Googleカレンダーとの連携は、TickTickを使いこなす上で最も基本的かつ重要な設定の一つです。
これまで別々に管理していた予定とタスクが一つのタイムラインに表示されることで、一日の時間の使い方を俯瞰的に捉え、より現実的な計画を立てられるようになります。
ダブルブッキングやタスクの見落としといったミスを防ぎ、あなたの毎日をよりスムーズに導いてくれるでしょう。
2.Outlook
Outlookは、Microsoftが提供する高機能なメールソフト兼、個人情報管理ツールです。
特にビジネスシーンでの利用率が非常に高く、多くの企業や教育機関で標準のコミュニケーションツールとして採用されています。
メール機能だけでなく、パワフルなカレンダー機能や連絡先管理、タスク管理機能も統合されているのが特徴です。
普段の仕事でOutlookカレンダーをメインに使っている方にとって、この連携は公私のスケジュールをシームレスに繋ぐための架け橋となります。
【連携手順】
- STEP1: Googleカレンダーと同様に、PC版TickTickの「設定」>「連携」>「カレンダーとメール」画面を開きます。
- STEP2: 「Outlookカレンダー」の項目にある「接続」ボタンをクリックします。
- STEP3: 連携したいMicrosoftアカウント(Outlook.com, Office 365など)でサインインし、TickTickへのアクセスを許可します。
- STEP4(購読): 接続が完了すると、あなたのOutlookカレンダーが一覧表示されます。TickTickに表示させたいカレンダーの「購読」チェックボックスをオンにします。
- STEP5(同期・プレミアム機能): TickTickのタスクをOutlookカレンダーに表示させたい場合は、Googleカレンダーと同様に、同期したいTickTickのリストを選択することで双方向の連携が可能になります。
仕事の会議や締め切りはOutlookカレンダーで、プライベートの用事や目標はTickTickで管理している、という方は多いのではないでしょうか。
この連携を使えば、わざわざ二つのアプリを行き来することなく、TickTick上で全ての時間軸を把握できます。
「仕事の打ち合わせの後に、プライベートのジムの予定を入れる」といった計画も、一目で空き時間が分かるため、スムーズに行えるようになります。
3.Notion
Notionは、ドキュメント作成、データベース、プロジェクト管理、Wikiなど、あらゆる情報を一つの場所に集約できる「オールインワン・ワークスペース」です。
その圧倒的な自由度と多機能性から、個人メモからチーム全体のナレッジベースまで、世界中のユーザーが様々な用途で活用しています。
TickTickとNotionは、情報の「保管」と「実行」という異なる役割を担う最高のパートナーになりえるのです。
ただし、この二つには直接的な連携機能はないため、後述するZapierなどの自動化ツールを介して連携の実現が可能。
【連携手順(Zapierを利用した場合)】
- STEP1: Zapierにログインし、新しいZap(自動化ルール)を作成します。
- STEP2(トリガー設定):
- トリガーアプリとして「Notion」を選択します。
- トリガーイベントとして「New Database Item(データベースに新しい項目が追加された時)」などを選びます。
- 対象となるNotionのデータベースを指定します。
- STEP3(アクション設定):
- アクションアプリとして「TickTick」を選択します。
- アクションイベントとして「Create Task(タスクの作成)」などを選びます。
- TickTickアカウントを接続します。
- STEP4(マッピング): Notionのどの情報(例:データベースの”名前”プロパティ)を、TickTickのどの項目(例:タスク名)に割り当てるかを設定します。
- STEP5(有効化): 設定が完了したらZapをオンにします。これで、Notionで特定の操作を行うと、自動でTickTickにタスクが作成されるようになります。
Notionに会議の議事録やプロジェクトの構想といった詳細な情報をストックし、その中から生まれた「やるべきこと(ToDo)」だけを、実行管理に特化したTickTickへ自動で転送する。
このワークフローを構築することで、情報が散らばることなく、かつ日々のタスク実行にも集中できる、理想的な生産性環境が手に入ります。
4.Toggl
Toggl(トグル)は、「どの作業に、どれくらいの時間を費やしたか」をワンクリックで簡単に記録・分析できる、世界的に人気のタイムトラッキング(時間追跡)ツールです。
フリーランスの方の請求時間計算や、チームのプロジェクト工数管理、個人の生産性分析など、幅広い目的で利用されています。
TickTickにもポモドーロという集中時間タイマーがありますが、Togglと連携することで、より正確で詳細な作業時間の記録と分析が可能になります。
この連携も、主にZapierなどの自動化ツールを介して行います。
【連携手順(Zapierを利用した場合)】
- STEP1: Zapierで新しいZapを作成します。
- STEP2(トリガー設定):
- トリガーアプリとして「TickTick」を選択します。
- トリガーイベントとして「New Task in List(特定のリストに新しいタスクが追加された時)」などを選びます。
- STEP3(アクション設定):
- アクションアプリとして「Toggl Track」を選択します。
- アクションイベントとして「Create Project(プロジェクトの作成)」や「Create Time Entry(時間記録のエントリー作成)」などを選びます。
- Toggl Trackのアカウントを接続します。
- STEP4(マッピング): TickTickのタスク名を、Togglのプロジェクト名や時間記録の名称として設定します。
TickTickで新しいプロジェクトのリストを作成した瞬間に、Togglにも自動で同名のプロジェクトが作成される、といった連携が可能です。
これにより、手動での二重入力の手間が省け、作業時間の記録漏れを防ぐことができます。
日々のタスク管理はTickTickで、詳細な工数分析はTogglで、というように、それぞれのツールの得意分野を活かした生産性の向上が期待できます。
5.AIアシスタント(Siri, Googleアシスタント, Alexa)
AIアシスタントは、私たちの声に応えて様々な操作を実行してくれる、スマートフォンやスマートスピーカーに搭載された賢いパートナー。
Appleの「Siri」、Googleの「Googleアシスタント」、Amazonの「Alexa」がその代表格です。
これらのAIアシスタントとTickTickを連携させれば、PCやスマホの画面を操作することなく、声だけでタスクを追加できるようになります。
【連携手順】
- Siri (iOSデバイス):
- iPhoneの「ショートカット」アプリを開き、新しいショートカットを作成します。
- アクションを追加する画面で「App」タブから「TickTick」を選択します。
- 「タスクを作成」アクションを選び、ショートカット名(例:「タスク登録」)を設定します。
- 「Hey Siri, タスク登録」と話しかけることで、いつでもタスク追加画面を呼び出せます。
- Googleアシスタント (Android, Google Nestデバイス):
- 特別な設定はほぼ不要です。
- Googleアシスタントを起動し、「OK Google, TickTickを使って『〇〇を買う』をタスクに追加して」のように、アプリ名を指定して話しかけるだけでタスクが追加されます。
- Alexa (Amazon Echoデバイス):
- スマートフォンのAlexaアプリで、「スキル・ゲーム」メニューを開きます。
- 「TickTick」を検索し、スキルを「有効にして使用する」をタップします。
- 画面の指示に従い、TickTickアカウントとリンクさせます。
- 設定後、「アレクサ, TickTickで『レポートを提出する』を追加して」のように話しかけてタスクを追加できます。
料理中で手が濡れていたり、車の運転中だったり、あるいは就寝前にベッドの中でふと大事な用事を思い出したり。
そんな「今すぐメモできない!」という状況でも、AIアシスタント連携があれば安心です。
思いついたタスクをその場で声に出して登録することで、貴重なアイデアややるべきことの取りこぼしを防ぐことができます。
6.Zapier
Zapier(ザピアー)は、プログラミングの知識がなくても、様々なWebサービス同士を連携させられる、世界最大級の自動化プラットフォームです。
Gmail, Slack, Dropbox, Twitterなど、数千種類以上ものアプリに対応しており、「Aというアプリで〇〇が起こったら、Bというアプリで△△する」という「Zap(ザップ)」と呼ばれるワークフローを、パズルを組み合わせるように簡単に作成が可能。
【連携手順】
- STEP1: Zapierの公式サイトでアカウントを作成し、「Create Zap」ボタンをクリックします。
- STEP2(トリガー設定):
- 「Trigger」セクションで、連携のきっかけとなるアプリ(例:Gmail)を選択します。
- 次に、そのアプリのどんな出来事をきっかけにするか(イベント)を選択します(例:「New Labeled Email(特定のラベルが付いた新着メール)」)。
- アカウントを接続し、具体的なラベルを指定します。
- STEP3(アクション設定):
- 「Action」セクションで、実行したいアプリとして「TickTick」を選択します。
- 実行したいイベント(例:「Create Task(タスクの作成)」)を選択します。
- Gmailの件名をタスク名に、本文をタスク詳細に割り当てる、といったように、アプリ間のデータの受け渡し(マッピング)を設定します。
- STEP4(有効化): 設定内容をテストし、問題がなければZapを「Publish」して有効化します。
Zapierを使えば、「重要なメールをTickTickに自動でタスク化する」「Slackの特定のチャンネルへの投稿をタスクにする」など、あなたの業務に合わせたオリジナルの自動化を自由に構築できます。
これまで手作業で行っていた面倒な転記作業やコピペ作業から解放され、より創造的で本質的な仕事に集中する時間を得ることができるでしょう。
7.IFTTT
IFTTT(イフト)は、「If This Then That(もしこれをしたら、あれをする)」という名前の通り、シンプルなルールで様々なサービスを連携させられる自動化ツールです。
Zapierと同様のサービスですが、特にSNSやスマートホームデバイス、天気やニュースといった日常生活に密着したサービスとの連携に強いのが特徴です。
IFTTTを使えば、仕事の効率化だけでなく、日々の暮らしをより便利で楽しくするユニークな自動化を実現できます。
【連携手順】
- STEP1: IFTTTの公式サイトやアプリでアカウントを作成し、「Create」ボタンから新しいアプレット(自動化ルール)の作成を開始します。
- STEP2(If This トリガー設定):
- 「If This」ボタンをクリックし、連携のきっかけとなるサービスを選択します(例:「Weather Underground(天気予報サービス)」)。
- トリガーとなる条件を選択します(例:「Tomorrow’s forecast calls for rain(明日の予報が雨なら)」)。
- STEP3(Then That アクション設定):
- 「Then That」ボタンをクリックし、実行したいアクションとして「TickTick」を選択します。
- 実行するアクション(例:「Create a task」)を選びます。
- STEP4(アクションの詳細設定): 作成するタスクのタイトル(例:「明日は折りたたみ傘を忘れない!」)や、追加するリストなどを設定します。
- STEP5(有効化): 「Continue」を押し、最後に「Finish」をクリックしてアプレットを有効化します。
IFTTTを活用すれば、「明日の朝、雨が降る予報なら『傘を持っていく』というタスクを自動で追加する」「特定のハッシュタグが付いたツイートをしたら、その内容をTickTickに記録する」といった、生活に密着した便利な自動化が可能です。
あなたのアイデア次第で、TickTickを日々の暮らしの頼れるアシスタントとして、さらに活用できるでしょう。
TickTickの危険性は?どこの国のアプリなの?
便利な海外アプリを使う時、やはり気になるのが「安全性」ですよね。
大切な情報を預けるだけに、運営会社がどんなところで、危険性はないのか、という点はしっかり確認しておきたいポイントです。
まず客観的な事実として、TickTickを開発・運営しているのは「Appest Inc.」というシンガポールに拠点を置く企業。
また、データはAmazonが提供する信頼性の高いクラウドサービス(AWS)の米国サーバーで安全に管理されていると公表されています。
その一方で、開発チームの実態など詳細な企業情報がWeb上で多く語られないことから、一部では「中国の企業が関わっているのではないか」という声も聞かれます。
こうした情報の不透明さが、一部のユーザーに「本当に大丈夫?」という印象を与えているのも事実かもしれません。
ですが、ここで注目したいのがTickTickが積み重ねてきた「実績」です。
TickTickは2013年から10年以上にわたってサービスを継続しており、現在では世界中の数多くのユーザーから支持されています。
AppleのApp StoreやGoogle Play Storeといった厳しい審査があるプラットフォームで常に高い評価を得ており、これほど長期間、多くのユーザーに利用されていながら、過去に重大なセキュリティインシデントを起こしたという報告は見当たりません。
確かに、企業としての透明性という点では、ユーザーとしてもう少し情報が欲しいと感じる部分があるかもしれません。
しかし、10年以上にわたる安定した運営実績と、世界中のユーザーからの信頼という客観的な事実を踏まえれば、その危険性は低いと判断できるでしょう。
標準的な二段階認証を設定するなど、私たち自身でできるセキュリティ対策をしっかり行った上で活用するのが、この便利なツールとの賢明な付き合い方と言えそうです。
TickTickで生産性を高めよう
ここまで、TickTickの基本的な使い方から、有料プラン、外部連携、そして安全性に至るまで、詳しく解説してきました。
TickTickは、ただのToDoリストではありません。
カレンダー、ポモドーロタイマー、習慣トラッカー、そして多種多様なアプリとの連携機能を備えた、まさに「生産性向上のための統合プラットフォーム」。
散らばっていたタスク、アイデア、スケジュール、習慣の記録。
これらすべてをTickTickという一つの場所に集約することで、あなたの頭の中は驚くほどクリアになるはずです。
もしあなたが日々のタスクに追われ、本当に大切なことを見失いそうになっているのなら、ぜひ一度TickTickを試してみてください。
まずは無料版をダウンロードし、本記事を参考にしながら、頭の中にある「気になること」を受信箱にすべて書き出すことから始めてみませんか?
その一歩が、あなたの毎日をより整理され、創造的で、充実したものに変えるきっかけになるかもしれません。
TickTickという頼れるパートナーと共に、目標達成への道を歩み始めましょう。