TimeTreeの5つの危険性と3つの対策を解説!使わないほうがいい?

TimeTree

 

そもそもTimeTreeとはどんなアプリ?

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TimeTreeは、一言でいえば「共有」を前提としたカレンダーアプリです。

自分一人のスケジュール管理はもちろん、家族、恋人、友人、あるいは職場の同僚といった特定のグループ内でカレンダーを共有し、お互いの予定を簡単に把握できるのが最大の特徴といえるでしょう。

例えば、家族で使えば「パパの出張」「子どもの学校行事」「ゴミ出しの日」といった情報を全員で共有でき、すれ違いや確認の手間を減らせます。

また、恋人同士で記念日やデートの予定を立てたり、仕事のチームでシフトや会議のスケジュールを管理したりと、その活用シーンは多岐にわたりますね。

各予定にはチャット機能も備わっており、予定の詳細についてコミュニケーションを取ることも可能。

基本機能は無料で利用でき、直感的で分かりやすい操作性から、多くのユーザーに支持されています。

プライベートからビジネスまで、日々のスケジュール調整を円滑にしてくれる便利なツール、それがTimeTreeなのです。

TimeTreeの5つの危険性とは?

これだけ便利なTimeTreeですが、インターネット上では「危険性」を指摘する声も散見されます。

大切な個人情報であるスケジュールを扱うアプリなだけに、不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。

では、具体的にどのような危険性が指摘されているのでしょうか。

結論からいえば、TimeTreeが他のSNSアプリなどと比較して突出して危険なわけではありません。

しかし、その「共有」という特性上、使い方を誤ると情報漏洩などのリスクにつながる可能性があるのは事実です。

ここでは、具体的に指摘される危険性の真相と、その背景について一つひとつ丁寧に解説していきます。

危険1. リアルタイムで位置情報が追跡されている?

TimeTree

TimeTreeをインストールすると、自分の居場所がリアルタイムで相手に伝わってしまうのではないか」という不安の声を耳にすることがあります。

特に、カレンダーを共有している相手がいる場合、常に行動を監視されているような気持ちになるかもしれません。

まず結論からお伝えすると、これは明確な誤解です。

TimeTreeには、スマートフォンのGPS機能を使ってユーザーの現在地をリアルタイムで追跡するような機能は搭載されていません

予定に場所(住所や施設名)を登録することはできますが、それはあくまで「この時間にこの場所にいる予定」という静的な情報。

そのため、アプリを入れているだけで勝手に行動が筒抜けになる、といった心配は無用といえるでしょう。

ただし、注意すべき点が一つあります。

それは、予定に投稿する「写真」。

スマートフォンのカメラ設定によっては、撮影した写真に「Exifデータ」と呼ばれる、撮影日時や使用機材、そして撮影した場所の位置情報が含まれていることがあります。

この位置情報付きの写真をTimeTreeの予定にアップロードすると、共有メンバーはその写真データから「どこで撮影されたか」という過去の位置情報を知ることができてしまいます。

これもリアルタイム追跡ではありませんが、意図せず過去の行動履歴を伝えてしまうリスクがあることは、覚えておいた方がよいかもしれません。

危険2. アプリが簡単にハッキングされる?

TimeTree

「アプリがハッキングされて、登録した予定がすべて流出するのではないか」という懸念も、セキュリティを考える上で当然の心配事でしょう。

この点において、TimeTreeが他のアプリに比べて特別ハッキングされやすいという事実はありません。

開発元では、ユーザーのデータを守るために適切なセキュリティ対策を講じています。

しかし、どのようなサービスであってもハッキングのリスクがゼロになることはありません。

注意すべきは、アプリそのものの脆弱性よりも、私たちユーザー自身の使い方に起因するリスクです。

例えば、推測されやすい簡単なパスワードを設定したり、複数のサービスで同じパスワードを使い回したりすると、不正アクセスの危険性は高まります。

これはTimeTreeに限らず、あらゆるWebサービスに共通していえることです。

危険3. 別れた相手に新しい生活を覗かれる?

TimeTree

これはTimeTreeの「共有」機能が、時として裏目に出てしまう典型的なケースです。

恋人同士で共有カレンダーを使っていたものの、残念ながらお別れしてしまった場合を考えてみましょう。

もし、カレンダーの共有設定を解除しないままでいると、あなたが新しく登録した予定(友人と会う約束や、新しい恋人とのデートなど)が、元恋人に筒抜けになってしまう可能性があります。

これは非常にプライベートな情報であり、精神的な苦痛や、場合によってはストーカー行為などのトラブルに発展しかねない、深刻なリスク。

TimeTreeの機能的な欠陥ではなく、人間関係の変化に伴って設定を見直さなかったことによる、利用上の危険性といえるでしょう。

危険4. 招待URLが悪用される?

TimeTree

TimeTreeでは、カレンダーに新しいメンバーを招待する際に「招待URL(リンク)」を発行できます。

このURLをクリックするだけで、誰でも簡単にそのカレンダーに参加できるため非常に便利。

しかし、この手軽さが危険につながることもあります。

もし、この招待URLを誤ってSNSの公開アカウントに投稿してしまったり、無関係な第三者に送ってしまったりすると、全く知らない人があなたのカレンダーのメンバーになりすまし、すべての予定を閲覧できてしまいます。

URLさえ知っていれば誰でもアクセスできてしまうという性質を理解せず、不適切な形で共有してしまうと、意図しない情報漏洩に直結してしまうのです。

危険5. スマホのロックを解除されると、全予定が丸見えになる?

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仮に、あなたのスマートフォンのロックが第三者によって解除されてしまった場合、どうなるでしょうか。

これまでは、TimeTreeアプリ自体にロック機能がなかったため、スマートフォンのロックが最後の砦でした。

しかし、2024年に発表されたiOS 18以降を搭載したiPhoneでは、OSの標準機能として特定のアプリをロック(または非表示に)できるようになりました。

これにより、iPhoneユーザーであればTimeTreeアプリ自体にFace IDやパスコードを要求する設定が可能となり、万が一スマートフォンのロックが解除された状態でも、即座に予定を覗き見されるリスクを大幅に低減できます。

一方で、2025年6月現在、AndroidのOS標準機能やTimeTreeアプリの独自機能として、このようなアプリロックは提供されていません。

そのため、Androidユーザーにとっては、引き続き推測されにくいパスワードや生体認証でデバイス本体をしっかり保護することが、極めて重要な対策となります。

過去データは消せる?TimeTreeの危険性を下げる3つの方法

ここまでTimeTreeに潜む危険性について解説してきましたが、過度に恐れる必要はありません。

これから紹介する方法を実践すれば、リスクを大幅に下げ、安全にTimeTreeの利便性を享受することができます。

1. 必要のないデータは削除する

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最もシンプルかつ効果的な方法は、不要になった情報をアプリ内に残さないこと

これには、特定の予定を手動で消す方法と、アカウントごと削除する方法の2つがあります。

手動で予定を削除する方法

共有相手に見られたくない過去の予定や、登録内容を間違えてしまった予定は、個別に削除することができます。

削除したい予定を開き、編集画面からゴミ箱のアイコンをタップするだけで簡単に消去が可能

プライバシーに関わる予定や、共有する必要がなくなった情報は、こまめに整理する習慣をつけると良いでしょう。

アカウントを削除する方法

TimeTreeの利用を完全にやめる場合や、過去の人間関係を清算したい場合には、アカウントごと削除するのが確実。

アカウントを削除すると、自分が作成したすべてのカレンダーと登録した予定が消去されます。

具体的な手順は以下の通りです。

  1. アプリ画面左上の三本線「ー」をタップし、メニューを開きます
  2. 一番上に表示されるご自身のアイコン画像をタップします
  3. プロフィール画像などが表示された画面で、右上の「その他」をタップします
  4. メニューの中から「アカウント設定」を選択します
  5. 画面の一番下に表示される「アカウントを削除」をタップします
  6. 表示される注意事項をよく読み、手順に沿って削除を完了させます

一度削除したアカウントは復元できませんので、本当に削除して問題ないか、慎重に判断してから実行しましょう。

人間関係の変化があった際(例:恋人と別れた、退職したなど)には、カレンダーの共有を解除するだけでなく、不要であればアカウントの削除も検討すべきです。

2. 目的別に複数のカレンダーを使い分ける

TimeTree

TimeTreeの便利な機能の一つに、複数のカレンダーを作成・管理できる点があります。

この機能を最大限に活用することが、セキュリティ対策としても非常に有効です。

例えば、「家族と共有するカレンダー」「恋人だけと共有するカレンダー」「職場のチームで共有するカレンダー」「自分一人だけのメモ用カレンダー」というように、目的と共有する相手に応じてカレンダーを細かく分けてみましょう。

こうすることで、万が一特定のカレンダーの情報が意図せず漏れてしまっても、被害をそのカレンダーだけに限定することができます。

すべての予定を一つのカレンダーで管理するのは便利に思えるかもしれませんが、リスク分散の観点からは、目的別の使い分けを強く推奨します。

3. リンクをむやみに共有しない

TimeTree

「危険4」で解説した招待URLの悪用を防ぐための、最も重要な対策。

カレンダーへの招待URLは、いわば「合鍵」のようなものです。

この合鍵を、誰でも手に取れる場所に置いておくべきではありません。

招待URLを共有する際は、必ずLINEやメールといった、特定の相手にのみ情報を伝えられるクローズドな手段を選びましょう。

不特定多数の目に触れるSNSのプロフィール欄や投稿にURLを貼り付けるといった行為は、絶対に避けるべきです。

招待する相手が、本当に信頼できる人物であるかを確認することも忘れてはいけません。

手軽だからこそ、その取り扱いには細心の注意を払いましょう。

TimeTreeを安全に使用するためのチェックリスト

本記事では、カレンダー共有アプリ「TimeTree」の危険性と、そのリスクを低減するための具体的な対策について解説しました。

TimeTreeにはリアルタイムの位置情報追跡機能はなく、アプリ自体が特別ハッキングされやすいわけでもありません。

しかし、「共有」という便利な機能の裏側には、使い方を誤ることで生じるプライバシー漏洩のリスクが確かに存在します。

重要なのは、これらのリスクを正しく理解し、適切な対策を講じることです。

以下のチェックリストでリスクを徹底的に回避しましょう。

これらのポイントを徹底するだけで、TimeTreeはあなたの毎日をより豊かで円滑にしてくれる、非常に心強いパートナーとなります。

危険性を過度に恐れるのではなく、仕組みを理解して、賢く安全に活用していきましょう。